介護休暇と介護休業の違い
介護のために仕事を休む場合、「育児・介護休業法」に基づき、介護休暇と介護休業の2つの制度が利用できます。どちらも家族の介護を目的として取得する休みですが、期間や回数、手続きなどに差があります。
基本的な考え方としては、短期間、急に休みが必要となったときに取得するものが「介護休暇」で、一定期間計画的に介護のために休みを取得するのが「介護休業」です。どちらも、会社の給与の支払い義務はありませんが、介護休暇においては、条件を満たせば雇用保険から介護休業給付金を受け取ることができるという違いがあります。
介護休暇・介護休業はどうやって取得するの?
介護休暇と介護休業は会社に申請して取得しますが、日数や期間が異なることから、申請の方法も異なります。
介護休暇は短期間の休暇であるため、取得申請に特に決められた方式はありません。会社が定めた方法で申請します。なお、介護休暇の申請は特に締め切りはなく、当日に申請することも可能です。申請がなされた場合、会社は取得を拒むことができません。
介護休業の場合には、介護休業予定日の2週間前までに、会社に書面で申請を提出しなければなりません。会社によっては証明書類の提出が必要です。申請結果は提出から1週間以内に通知されます。申請が遅れた場合には、会社は休業開始日を後ろ倒しにすることが可能です。
介護休暇・介護休業の対象者
次に、介護休暇と介護休業の取得対象となる条件について見ていきましょう。
介護休暇は日々雇用を除くすべての労働者が取得できます。しかし、労使協定により入社6か月未満の人、週の所定労働日数が2日以下の人については対象外とすることができるため、該当する場合には会社に取得対象かどうか確認してみましょう。
介護休業についても、日々雇用以外の労働者が対象ですが、期間が長期となるため対象条件が異なります。入社1年未満の人や、申請より93日以内に雇用期間が終了する人、週の所定労働日数が2日以下の人については、労使協定で取得対象外とすることができます。
また、有期契約の場合、入社1年未満の人および休業開始予定日から93日~6か月を経過するまでに労働契約が満了して更新されないことが明らかな場合は取得できません。
なお、介護休暇・介護休業の対象家族は、配偶者(事実上の婚姻関係を含む)、父母、子供(法律上の親子関係が必要)、祖父母、兄弟姉妹、孫および配偶者の父母です。2週間以上常時介護が必要な状態である場合に、要介護状態と認められます。なお、介護認定を受けているかどうかは問われません。
介護休暇・介護休業の期間
介護休暇・介護休業ではそれぞれ何日間休むことができるのでしょうか?
介護休業の場合は、介護が必要な家族1人につき通算93日までを、3回まで分割して利用できます。短期間であっても3回取得すると、日数が残っていても以降は取得できませんので、取得日数が5日以下の場合には、介護休暇と使い分けるのが通例です。
介護休暇・介護休業時の給料について
介護休暇の場合には法律による規定はなく、給料が発生するかしないかは会社により異なります。無給の会社もありますし、一定割合で支給するという会社や、消滅分の有給をあてるという会社もあります。就業規則にて規定されていますので確認しておきましょう。
介護休業の場合にも同様に給料の有無は会社により異なりますが、条件を満たした場合には雇用保険から介護休業給付金を受給することができます。支給額は、休業開始時賃金日額✕支給日数✕67%です。
介護休業給付を受給するには、休業開始日前2年間に、雇用保険の被保険者期間が12か月以上あることが必要です。有期契約の場合には、休業の取得と同様に1年以上雇用されており、休業取得日から93日~6か月を経過するまでに労働契約が終了しないことが条件となります。
介護休業給付の申請方法
介護休業給付の申請は、会社から管轄地のハローワークに行います。
申請には、介護休業支給金の計算の元となる、「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」と「介護休業給付金支給申請書」の2つが必要です。
「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」は、「介護休業給付金支給申請書」より先に提出しなければなりませんが、会社を通じて提出する場合には支給申請書と同時で構いません。支給申請書については、休業予定終了日の翌日から2か月後の月末までに提出、と期間が早く注意が必要です。
今回の要点
- 介護が必要な場合、介護休暇・介護休業の制度が利用できる
- 介護休暇は短期間、介護休業は長期の休暇取得が可能
- 介護休業時には、条件を満たせば介護休業給付が受けられる





