STEP 1 転職準備

30代の転職を成功に導くために。転職活動前に知っておくべきこと

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30代の転職は20代の頃に比べると難しいのではと、躊躇してしまう方も少なくありません。しかし経験や知識、技能を持っているというのは、転職において大きなメリットになります。30代の転職を成功させるためには、どんなことを意識して転職活動を行えばよいのでしょうか。

30代で転職を決意した時に意識しておくこと

新卒や20代に比べると、30代の転職は不利なのかどうかが気になるところです。
総務省の統計によると、2017年の転職者数(完全失業者で仕事をやめたための求職者数)は135万人で、2008年のリーマンショック以降の2010年の244万人にくらべると減少傾向にあります。転職者を年代別にみると、男女共に15~24歳が最も多く、年齢が上がるにつれ数は減少、このことからも早めの転職を決断している方が多いことが伺えます。 30代の転職は、年齢的な面から考えると決断しにくいかもしれません。しかし、次のステップへ進むための転機となるのであれば、できるだけ早い行動を起こすことが必要でしょう。そこで今回は、30代で転職活動をする時に、心がけておきたいポイントを解説していきます。

企業が30代に期待していることは何か

ひと昔前は、「転職は35歳まで」という限界説が聞かれることもありました。しかし売り手市場である時代背景や、キャリアを必要とする求人が増えるなど、企業側の現状は変わりつつあります。新規開拓や事業拡大、企業改革などでは経験豊富な人材が必要とされるため、即戦力となる人材、前職で得た経験や知識など、社会性を身に着けている世代を求める声も高まっています。

30代で転職するメリットとデメリット

30代で転職をするメリットは、

  • より自分に合った企業選びができる
  • 前職で得た知識やテクニックがあり、スキルアップが目指せる
  • 社会性が身についているため職場になじみやすい

このように経験があるからこそ、自分の得意なことや、やりたいことが明確になり、希望に合った企業選びをすることができます。

反対にデメリットは、

  • 新卒や卒業から数年以内などの条件には応募できない
  • 年齢的なハンデがある
  • 年収が下がる場合もある

再スタートをすることになれば、新人の頃のような心構えで一から身に着けていかなければならないこともあります。上司が年下というケースにも対応できるような柔軟性も大切です。また、「最初の数か月(または1年)は契約社員」など雇用形態によって年収が前職より下がる可能性も考えておきましょう。

30代前半と後半でも違ってくる転職事情

何歳まで若者であるという定義はありませんが、厚生労働省の人材開発支援助成金では35歳未満を若年労働者としています。
未経験者優遇は若者を求めるケースが多いことからも、未経験の業種への転職は30代前半までがラストチャンスであるといえるでしょう。また、30代の転職では前職でのスキルやマネジメント力を求める企業も多いため、35歳以上の転職は経験を活かした方が円滑に進むかもしれません。

【番外編コラム】男女でも違ってくる30代の転職

30代の転職で男性の場合は賃金や残業時間など、就業条件を転職理由にあげる方が多いです。しかし女性の場合は、結婚や出産、介護など、ライフワークが変わることを理由にした転職や退職も多くみられます。女性の転職は、賃金が下がっても保育園や自宅に近い職場を求めるなど、仕事と生活を両立させるという視点で転職活動を行っている方もいます。

30代の転職でチェックすべきポイント

ここまでの話で、30代の転職事情がおわかりいただけたと思います。
それでは次に、実際に転職活動を進める前にチェックしておきたいポイントについて解説していきます。

なぜ転職するのかを明確にしておく

30代の転職理由は20代の頃と違い、やりがいや将来性などをあげる方が増えてきます。
転職を考える時には、給与や休日などの就業条件を改善したいのか、もしくはスキルアップや充実感を求める転職なのかなど、理由や目的を明確にしておくことが大切です。

実績や経験で即戦力になるアピール要素を整理しておく

面接ではコミュニケーション能力や協調性、仕事に対するスタンスなどが見られています。
前職で培った技術や経験、実績などは転職に役立つ武器となりますが、アピールの仕方を間違えると、傲慢な態度と捉えられる場合もあるので注意してください。
企業が求める専門性や人間性を察知し、条件に見合う人材であること、会社に利益をもたらす可能性を持っていることなど誠意をもって伝えましょう。

給与や待遇などの条件面もチェックしておく

仕事へのやりがいはもちろんですが、継続して働くためには条件面も大切です。せっかく経験やスキルを武器に30代で転職するわけですから、条件面が前職より悪くなることは避けたいところです。給与は支給額または手取り額なのか、週休2日制か完全週休2日制なのか、残業はどのくらいあるのか、など求人情報の内容を読み解き、不明点は明確にしておきましょう。

【番外編コラム】転職に迷ったら今の会社にとどまることも検討してみる

もし転職の決意が揺らいでしまったら、現在の会社にとどまるのもひとつの方法です。上司のひと言で考え方が変わったり、職場環境が改善されたりというケースもあります。
転職したいという思いは、誰しも一度は経験したことがあるもの。転職するタイミングや業種など、信頼できる先輩や上司に相談してみることもおすすめです。

30代の転職でありがちな不安と注意すべき点

社会人一年生として一から仕事を身に着ける20代とは違い、30代はすでにスキルを身に着けた方が多いでしょう。しかし実際に転職活動を始めると、条件によっては応募できない、希望に合った求人が見つからないなど、転職の壁に直面することもあります。

初めて転職する場合

初めて転職する時は、いつ、どんな企業に、なぜ転職したいのか、ということを明確にしておきましょう。転職後のイメージがはっきりしていれば、企業選びもスムーズです。
また、何から始めればいいのかわからない時はまずは転職エージェントに相談してみましょう。転職後は今まで培った経験を活かせる一方で、地位やステータスがリセットされ、新人として扱われる場合もあります。上司や先輩が年下だったり、仕事の進め方が違ったりなど、現実を目の前にすると戸惑うことも多いようです。 さまざまな環境の変化に対しても、柔軟に対応していくことが求められています。

未経験職種・業種に転職する場合

中堅世代の求人は経験やスキルを求める傾向が高く、未経験者には狭き門である場合があります。業種によっては未経験者優遇である場合もありますが、技術系や資格が必要な業種への転職は、やはりスキルを持っていないと厳しい面もあります。
未経験の業種への転職を希望するのであれば、できるだけ早いタイミングで決断する、必要とする資格を取得してから転職を考える方法もあります。いずれにせよ、30代で未経験職種・業種に転職することは多少の回り道も必要となります。

転職回数が多い場合

厚生労働省の資料によると、男性の約6割は転職回数が無い、もしくは多くても1回となっています。また、転職経験者ほどその後に転職を希望する割合も高いため、その理由を企業に問われる可能性があります。前職を退職した理由や転職を希望する理由を明確にし、転職回数が多かったとしても前向きに捉えてもらえるような内容を考えることが必要です。

30代の転職は自分の経験が企業にどう貢献できるかが重要視される

人材を求める企業側も、社員を基礎から育てるより、即戦力となる経験者を獲得した方が有益であると考えています。今までに育んだ仕事の知識や経験を、次の職場でどう活かせるかを考えることが、30代の転職を成功させるポイントといえます。

今回の要点

  • 30代の転職で心がけておきたいのは、転職する理由を明らかにする
  • 今までの実績や経験などのアピールポイントを明確にしておく
  • 転職する際は給与や待遇などの条件面をチェックする
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