海外求人が多い地域とその理由
近年の海外求人事情はどのようになっているのでしょうか。
海外求人の多い国としては、まずアジア諸国が挙げられます。シンガポール、中国、台湾、香港、ベトナム、フィリピンなどが多いでしょう。
これには日系企業の工場が東南アジア圏で増えていること、また、東南アジア自体が著しい経済成長を遂げ、外国人雇用枠が増えていることが理由として挙げられます。
また、急速な経済成長という視点から見ると、インドも求人が増えている国のひとつです。すでに1000社以上ある日系企業には、製造業をはじめ、サービス業、流通業、 バックオフィス業務のなど幅広く求人があることにも注目です。
海外求人が多い業種・職種
では、海外求人が多い業種や職種の観点から見ていきましょう。
海外求人といっても、現地採用や日本語採用などその傾向はさまざまです。
日系企業の現地採用においてもっとも多い職種は、メーカーや商社での営業職です。
ほかにもメーカーの技術職や品質管理といった職種も多く見受けられます。
海外の日本語採用で求人が多い職種は、営業職のほかにも、マーケティング職も求人数があります。日本向けの商品やサービスを開発する企業では、日本市場担当のマーケターの募集があります。
一般採用では、欧米ではエンジニア不足により、エンジニアなどの専門職の求人が多い傾向にあります。
海外転職で必要なスキルやポテンシャルとは
海外で就職することは誰もが一度は憧れることではないでしょうか。憧れだけで終わらせないためには、実現するために必要なスキルやポテンシャルを備えておかなくてはいけません。
語学力
海外へ転職をするなら語学力は少なからずついて回ります。韓国やシンガポールの求人の多くは、TOEIC800〜900点以上や、韓国語や英語がネイティブレベルであるなど、高スキルを求められています。反対に、ベトナムでは特に英語のスキルは必要ないという求人もあるようです。
働く国、職業によって、求められるレベルが異なるため、事前にチェックしておきたいポイントです。
コミュニケーション力
日本国内であっても社内外のコミュニケーションは必要です。それが、海外となると、コミュニケーションを取るように意識しなければ、ますます壁が出来てしまう恐れがあります。言語はもちろん文化の違いを越え、同じ仕事に取り組む仲間とのコミュニケーションは必須といえるでしょう。
自己管理能力&自己解決力
海外転職となるとこれまでの生活と同じようにはいかないことが多く出てきます。働く国が変わると、自分を取り巻く環境や常識もすべてが変わるといっても過言はありません。体調管理をはじめ、トラブルへの対応、時間、お金、感情の管理など、さまざまなことを意識してコントロールができる力が必要となります。また、トラブルや疑問に出くわした際にも、周りに頼る人が少ない状況で、どのように解決していくかという能力も重要になります
好奇心
せっかくの海外転職だからこそ、アンテナを高く張り上げ、好奇心旺盛に取り組むほど、充実した海外生活になりそうです。
知らない国だからと引っ込み思案にならずに、出来る限り自分から新しいものにチャレンジしていく姿勢を忘れないようにしましょう。相手の文化を理解しようとする積極性や好奇心が人間関係の構築にも役立ち、仕事がよりスムーズに進むようになります。アフター5や休日のサークル活動に参加するなど、趣味を生かして土地の人たちと上手に交流し、よりよい仕事のチャンスを広げている人たちも多くいます。
体力
当たり前のようで案外忘れがちですが、まずは自分自身にスタミナがなければ、海外での勤務は続けていくことが難しくなります。自己管理に通ずる部分ではありますが、海外転職では、慣れない土地で気を張ったり、戸惑ったりと、精神面のストレスも大きくなります。また、気候の違いで体調を崩しやすくなるなど、想像以上にトラブルが起こりやすくなります。シンプルなことですが、充実した仕事のためには、何よりも健康管理と体力づくりが最重要です。
海外で仕事をする楽しさと難しさ
海外で仕事をすることは、楽しさだけが取り上げられることがありますが、実は難しさもあります。
楽しさは、異文化を体験できることや語学の習得、現地の人との交流を深めることができることでしょう。日頃から、観光地巡りやグルメ巡りが楽しめるほか、ロングホリデイには国内外各地への旅行も可能です。また、一般的に日本に比べて残業が少なく、ライフワークバランスが良い点なども海外での仕事のメリットと言えるでしょう。
反対に、異文化だからこその意思の疎通の難しさ、仕事上の考え方や価値観の相違も大きく影響します。国や場所によっては、インフラが悪く不便さを感じる、食事や気候が合わない、病気になったときに病院で正確に説明できないなどが挙げられます。
楽しいことばかりを考えて海外転職を検討するよりも、現実の難しさを知ったうえで検討したほうが、後々の「こんなはずじゃなかった」という後悔を軽減できるでしょう。また、日頃から海外のニュースをチェックし、行く国だけでなく、その国をとりまく国々の状況を把握することも重要です。
海外求人は何歳まで応募できるのか
海外転職に興味があるけれど、年齢は関係ないのでしょうか? 若い世代だけと思われがちですが、実は、ミドル・シニア求人も多数あります。これまでの経験を活かして海外転職が可能な求人も多くあるため、第二の人生を海外でと考える人にも検討の価値があります。
海外求人の探し方
海外求人を見つけるにはどのような方法があるのでしょうか?
転職サイトを使う方法がもっとも簡単に探すことができそうです。
求人検索ページから、勤務地の選択を「その他」にし、さらに「海外」にチェックをつけることで、さまざまな海外求人を検索することが可能です。他にも希望職種や年収、企業の特徴や福利厚生等のこだわり条件を入力して検索することで、より条件の良い仕事をみつけることが可能です。また、転職エージェントに相談するのも有効です。
転職先が決まれば、就労ビザの取得が必要になります。申請に時間がかかるなど多くの不安や苦労を伴いますが、就労ビザ取得の際は、トラブル防止のためにも必ず内定を受けた企業に相談し、適切なサポートを受けながら取得するようにしましょう。
今回の要点
- これから海外転職を狙うなら、東南アジア圏やインドの求人が豊富
- 語学力は求人によって必要な場合とそうでない場合がある
- コミュニケーション力や好奇心、体力は備えておいて損はナシ
- 海外での仕事は、楽しさばかりでなく難しさも頭に入れておくべき
- 海外転職はミドル・シニア世代の求人もアリ
- 転職サイトを上手く使って気になる求人を見つけよう!